『笑顔は1ドルの元手もいらないが、100万ドルの価値を生み出す。』
アメリカの作家、デール・カーネギーの名言である。
この名言はビジネスの場面で使われることが多いだろう。
実際、銀行を舞台にしたテレビドラマ内で引用されていた。
表情の乏しかった若手銀行員はしごとが上手くいかず、途方に暮れていた。
自分はダメな社員だと思い込み、ますます落ち込んでいった。
そんなとき、課長が励ましのつもりで、『笑顔は1ドルの~』と声かけをした。
その後、その銀行員は客と笑顔で接することを念頭に置いた。
すると、しごとは上手くいくようになり、前向きな性格に変わっていったのだ。
このドラマを見終わったとき、笑顔がそこまで人を変えるものなのかと懐疑的だった。
ドラマだから大げさに演出しているのだろうと思った。
しかし、私自身、笑顔で心が快くなった経験をしている。
笑顔には、何かしらのパワーがあるのだろう。
以前勤めていた塾で、ある生徒がこう言っていた。
「先生(私のこと)はいつも笑っているので、こっちも笑ってしまう。」と。
このセリフだけでは、まるで私が笑わせ師であるかのように感じる。
しかし、その生徒は塾に来るのが楽しくてやる気が出るのだと、生き生きと語っていた。
これを耳にした私は、笑顔で接して良かったと思った。
開業後は、たくさんの生徒からたくさんの笑顔をもらってきた。
特に、生徒が本気で取り組んで成果を上げたときの笑顔には最高ランクがつく。
そのおかげで、塾のしごとがとても有意義になる。
生徒だけでなく、作ったプリントや板書の字が喜んでいるように思える。
これからも喜ばせることに精を出そう。
笑顔がもたらすもの、それは、ひとことでプラスの世界である。